慰謝料
項目| 慰謝料ってよく聞くけどいったい何? | 不倫相手への慰謝料 |
| 慰謝料の請求はいつまででもできるのか? | いくらもらえるか? |
| 慰謝料と財産分与の違いとは? | どのような方法を取るか? |
| 慰謝料算定のポイント | 不貞と浮気行為の違いは? |
慰謝料ってよく聞くけどいったい何?
慰謝料というのは、離婚時に必ず発生するものではありません。
また、男性から女性に支払うものでもないのです。
慰謝料とは夫婦間において、離婚に至った過程の中で、精神的に損害を受けたような場合に発生します。
具体的には浮気(不貞行為)が挙げられます。
そのため、慰謝料は、精神的な損害が発生していなければ、
請求はできませんし、たとえば、妻が浮気をしていれば、夫から妻へ慰謝料請求をすることができるのです。
このように誤解の多い慰謝料ですが、要は、婚姻中に離婚の原因の一つになったような損害があれば、慰謝料の対象となるのです。
慰謝料の金額
そして、肝心の慰謝料の額なのですが、
慰謝料を支払う側の
□ 収入、
□ 財産、
□ 損害を与えた程度、
□ 結婚期間、
□ 子供の有無等総合的に判断しますので、きちんとした金額は法律上決められてはいないのです。
そのため、一定の基準は事件ごとにありますが、基本的には、請求したいと考た金額が
慰謝料の金額となります。
また、慰謝料の額を決めた場合には後々、支払わなかった場合
に手続きの面倒な裁判を起こして支払いを要求しなければならないこと
になりますので、
公正証書にしておかれるのがよいでしょう。
証拠を作成するための1手段として内容証明郵便→
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慰謝料の請求はいつでもできるんですか?
3年で時効
慰謝料は損害賠償という位置づけにありますので、
そういった苦痛の原因になった事実を知ったときから、3年で「時効」といいまして、
請求する権利を失ってしまいます。
離婚後の時効成立
また、離婚後においても慰謝料請求できるのか?
ということですが、例えば、夫もしくは妻が不貞行為を行ってから、3年以上が経過した後に離婚が成立した場合は、離婚後6カ月間は夫婦間における時効は成立しないとなっております。(民法159条)
当該規定により、不貞行為をされた後、夫婦修復を図ろうとして3年以上経過したのちに、やはり、一方当事者が不貞行為をやめなかった場合に、慰謝料請求が離婚後6カ月以内はできるということになります。
なお、正確には慰謝料請求は離婚後何年経過してもすることはできます。
上記の記述はあくまでも慰謝料請求の相手方から時効によって権利が消滅していると言われた場合にどのように対応するのでしょうか。
慰謝料に関する一般書籍との差異
上記をお読みになられて一般に出版されている書籍に記載されていることと、
「あれっ。違うぞ」
と思われた方も多いはずです。
それもそのはず。離婚時の慰謝料に関しては以下のように2つの場合があるのです。
(最高裁判所判例昭和31年2月21日)
①離婚原因に対する慰謝料
②離婚自体に対する慰謝料
①「離婚原因としてなるような行為」に対する慰謝料の時効はそれを知った時から3年ですが、離婚後民法159条により、6か月間は猶予されます。
例えば、夫が不貞行為を働いていたような場合、当該不貞行為に対する慰謝料の時効は当該不貞行為を知った時から3年経過することによって妻か当該不貞行為に対する慰謝料請求があれば、夫より時効主張できるが、当該夫の主張は離婚後6か月間はできます。
つまり、離婚後6カ月以内に奥様より夫に対して慰謝料請求してきた場合は、不貞行為が奥様に知れてから3年以上経過していたとしても時効を主張できないという事です。
次に、
②「離婚したことに対する有責性が高い者への慰謝料請求」は離婚が成立した時から成立する。(最高裁判所判例昭和46年7月23日)
当該慰謝料は有責性が高い方が慰謝料を他方に支払います。
例えば、過去夫が不貞行為を行ったことが原因で夫婦関係が破綻し、離婚に至った場合は夫に有責性があり、慰謝料を支払わないといけません。
また、離婚自体に対する損害であることから、離婚したことによる将来の不安(生活費の負担)も損害となり、生活費を奥様が自力で稼げるか否かで慰謝料の金額は増減すると考えられます。
上記を踏まえて、慰謝料請求を行うか否かを具体的に定め、例えば、夫が不貞行為をした時点で、公正証書などによって、金銭を渡すと言った契約を行えば、当該契約の時効は10年となります。(民法167条)
但し、法律に明るい方であれば、夫婦間の契約は「夫婦間にはどのような契約であっても夫婦の一方から取り消すことができる」(民法159条)という規定があるから、上記のような取り決めをしても意味が無いのではないか?
と思われる方もいらっしゃるかと思います。
けれども、上記の条文は実際に使用される時を想像して頂ければと思うのですが、
実際に上記のような取消権を使用したいと夫が思う時というのは、
「夫婦の関係が円満となり、慰謝料の支払いの必要がない(夫婦としてやっていくのであればお財布は同じであるから。)場合」でかつ奥様に相談してからとなります。
勝手に一方的に上記の約束を反故にするという事は離婚の危機に陥ることにもなりますから上記のような行為に出る可能性が高く、
さらに奥様としては当該受け入れを飲むとも飲まないともいえる立場にありますから、その際、夫に対して「当該要求をするという事は浮気を自由にしたいということか?」
と言えば夫としても何も言えなくなるでしょう。
それでも取消権を主張してきた時は、以下の場合になります。
「離婚の危機に陥っている場合」
です。
このような場合にはもはや夫婦関係は破綻している状態となりますから、判例(最高裁判所昭和42年2月2日)によれば取消権を行使することはできないとされています。
そのため、上記のような契約も意味が出てくるのです。
もっとも、当該支払い自体夫婦生活を続けていくわけですから、当事者で期限を決めて、
猶予し、支払い期限を経過したのちに例えば奥様が文書にて夫婦関係が修復されていると考えれば、当該契約を取り消すという約束をされる方が多いようです。
少し慰謝料の時効の話とはそれてしまいましたが、あくまでも夫が再度不貞行為を働かないための効果と仮に離婚に至った場合の慰謝料の確保とが上記の公正証書にはあります。
上記に記載している約束を公正証書するかは公証人の考え方によります。
なお、法律相談は弁護士しか扱えませんので、予めご了承ください。
慰謝料と財産分与ってどう違うのですか?
お金をもらったり、土地や建物といったものを渡される
といった点は同じです。
ただ、もらえるか、もらえないかでいえば、 慰謝料はもらえる場合もあればない
場合もあります。
一方、
財産分与はほぼ確実にもらえます。
なぜこのような違いが出るのかといいますと、財産分与はすでにある財産を離婚時に分けるため、
現実にお金なり、物としてあるのですが、慰謝料は、損害賠償であり、婚姻中に気づいてきた財産ではないため、請求の仕方によってはもらえる場合もあればもらえない場合もあるのです。
例えば、「結婚相手が浮気した!別かれてやる!!」
といった場合、浮気をされた方は精神的なダメージを受けるでしょう。
その精神的なダメージを和らげるために、慰謝料というものはあり、決して2人で築いてきた財産ではないため、実際に請求しないといけず、必ずしももらえるものではないのです。
ですから、慰謝料がもらえない場合として、
お互いに性格が合わず離婚するような場合であれば、
慰謝料は両者とも支払わなくてよいでしょう。
夫は妻と別れるとき慰謝料を必ず渡さないといけないように
思われがちですが、現実はそうではないのです。
慰謝料と財産分与の支払い平均額
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慰謝料算定のポイント
調停や裁判で慰謝料を決める際は大きく分けて a 離婚原因と精神的苦痛の程度
b 結婚期間
c 相手の経済状況
の3つの事情を考慮します。
もちろん話し合いでは相手方が合意すればそれでいいのですが、話し合いがまとまらず裁判所へ相談した場合などはこのようなことを考慮して金額が決められています。
a 離婚原因と精神的苦痛の程度とは破綻の原因、経緯、責任の割合、結婚生活の実情などです。
b 結婚期間は相当考慮されるところです。
但し、1年あたりいくらという算定ではありませんのでご注意を。
c 相手の経済状況は、年齢、職業、収入、学歴などを考慮して決められています。
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不倫相手への慰謝料請求
慰謝料請求の可否
婚姻中は夫婦の貞操義務というものがあります。
一方が他の男性、女性と不貞行為をした場合には相手の男性、女性に慰謝料を
請求することができます。
その根拠は、現在では、「平穏・幸福な家庭生活」の侵害とされています。
しかし、一般には一度だけの不貞行為であれば慰謝料を請求するのは難しいようです。
継続的に不貞行為があることが必要です。
但し一回きりであっても相手が認めて慰謝料を支払うというのであれば請求することは可能であるようです。
不貞行為の証拠 相手が認めさえすれば証拠はいりませんが、調停や裁判になったときには、証拠が必要です。
証拠がなければ裁判までもちこむのは厳しいです。
証拠もなく調停・裁判まで持ち込むとと、逆に名誉毀損で訴えられる可能性もありますので、証拠があいまいな場合は話し合いで無理であれば、それ以上まで請求するのは難しいようです。
また「どの程度の証拠」が必要かというのが問題になりますが、手をつないでいた、一緒に歩いていたという程度なら不貞行為とみなされません。
メール、電話、写真、日記、領収書など明らかに不貞行為をしたという有力な証拠が裁判で勝つためには必要なようです。
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慰謝料の可否と時効
通常不貞行為を知ってから、3年経過すれば配偶者の浮気相手に対する慰謝料請求権は時効となります。
しかし、浮気相手の不法行為により離婚をやむなくされ精神的苦痛を被ったことを理由として損害賠償を浮気相手に求める場合は、離婚が成立した時に初めて離婚に至らせた浮気相手の行為が不法行為であることを知り、かつ、損害の発生を確実に知ったこととなるものと理解するのが相当であると判示して、離婚を苦痛とする浮気相手への慰謝料請求の場合は離婚成立時から消滅時効が進行することになる。(東京高等裁判所平成10年12月21日)
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いくらくらいもらえるか?
相手が納得さえすればいくらでも請求することが可能です。しかし、法外な金額を請求して相手に逆に訴えられたり、
自己破産などされたら、とれるものもとれなくなります。
現実的な金額で折り合いをつけたほうがいいでしょう。
話し合いがまとまらず、調停や裁判になった場合、最終的には50万~500万円くらいというようにかなりのひらきがあり、 ケースによりさまざまです。
時々、数1000万円請求するという芸能人のお話をききますが、
普通は考えられません。1000万円も難しいようです。
また先に述べたように、夫または妻と離婚しなくても、第三者へ慰謝料請求はできますが、どちらかといえば、
裁判になった場合には「離婚した場合」の方が「離婚してない場合」より多くもらえるようです。
これは婚姻中は夫婦のお財布は一緒と考えられるため、愛人が支払った慰謝料が夫または妻の財布に入ること=不貞行為をした夫または妻にも慰謝料が支払われるとみなされるため、不貞行為をした者に愛人が慰謝料を支払うと同じことだと考えられるからです。
また共同不法行為であるため、愛人にばかり請求し、不貞行為をはたらいた本人に慰謝料請求をしないというのも、一方は許し一方は許さないという見方になり慰謝料請求額は少なくなります。
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どのような方法をとるか
どのような方法で慰謝料を請求するかという問題もケースによりさまざまです。相手がどの程度認めているか、こちらの証拠能力がどれだけかとうことで
決まってきます。
まずは手紙や内容証明で相手の反応をみるということろからはじめてみるといいでしょう。
それでも相手が認めず、しかしこちらの証拠がしっかりしていれば調停や裁判にもちこむという手もあります。
慰謝料請求の時効第三者への慰謝料請求にも時効があります。
この場合、一般の不法行為の時効と同じで、あなたが不倫そして不倫相手を知った時から3年以内に請求が必要です。また不倫行為に気が付かなくて20年経過してしまったときも請求できません。
また例えば10年前から不倫をしていて、あなたが気づいていて、今もなおずっと継続していたような場合は、
継続的不法行為として認められます。
ただし裁判になった場合「10年もの間何をしていたのか?」
と言われたらおしまいなので、なるべく早くに請求しましょう。
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浮気と不貞行為の違いは?
「浮気だ!離婚だ!!」
と世間では言うけれど、では、浮気とは何か?
実はよく知っている言葉ですが、
説明しにくい言葉ではないでしょうか?
浮気と類似した言葉に「不貞行為」という言葉があります。
では、この不貞行為、浮気という用語とどのように違うのでしょうか?
浮気と「不貞行為」の違い
そもそも、、「浮気」は法律上の用語ではありません。
また、「浮気だ!」感じる範囲は人によって違います。
ここで、夫婦関係間においては、「守操の義務」があり
これを破ると貞操義務違反となります。
また、民法770条に規定されている「離婚原因」となる
「不貞行為」とは、
「貞操義務を破った者、又は高度にその可能性がある行為をした者」
と定義されております。
そして、「貞操義務を破った」というのは
通常、性交渉を配偶者(夫、妻)以外とするということです。
ですから、浮気の数ある定義の中には当然
この性交渉も入りますが、
それ以外の配偶者以外の人とデートをする等も
「浮気」の定義の中に入ってきます。
ですから、
不貞行為をしたのであれば、民法770条が定める不貞事由
に当たり離婚原因になりますが、「浮気」であれば離婚事由
に当たらない場合もあります。
ただ、「不貞行為」の定義の中には
「貞操義務を破った可能性が高度にある行為をした者」
例えばホテル街に入っていく二人が目撃された場合等です。
実際にホテルに入っていなくても、可能性があるということで
不貞行為になる可能性があります。
~本日のまとめ~
浮気→離婚できない場合がある。
不貞行為→離婚できる。
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